いち在日朝鮮人kinchanのかなり不定期更新日記

はてなダイアリーから移行しました。古い記事ばかりになりましたが、ボチボチ更新していこうと思います。

韓国・朝鮮を批判しない在日は日本を批判できない?

久しぶりに記事をアップします。この間も私としては書きたい内容が多々ありましたし、他で原稿を書かなければならないこととかもあったのですが、仕事や諸々のしがらみを身に余るほど抱えている私は、なかなか手が付けられずにおります。多頻度で更新されておられるブロガーはすごいですね。どうやってそのような時間を捻出されているのやら。私にはそのような能力や効率が無いということなのでしょうが。


ここ数日、HNコルレオーネ、改め在日朝鮮人寄生虫という者が、繰り返しコピペで気持ち悪いカキコミを繰り返し、手当たり次第訪問者に侮蔑発言を投げつけてきました。まさに文字どおり当ブログの寄生虫として悪態をつきました。私のブログは、コメントを即時公開にしています。肯定発言だけでなく否定発言も晒す、批判を封殺することなく先ずは議論する、このことで差別主義者の生態を理解しあらゆる差別の解消にもつなげることもできるし、私も批判を逃げずに受けとめることができる、と考えているからですが、この者のカキコミは、ただただ朝鮮人の人格を否定するだけ侮辱を重ねるだけ、議論には到底値せず、ただの朝鮮嫌いコピペの羅列であり、コメ欄がこの者の落書き帳になりつつあります。こいつは満足でしょうが、傍目にはただただ気持ち悪いことになっています。
そこで、本意ではありませんが、この者のIPを順次ブロックします。タチの悪いことにこの者のIPは現在9種あります。恐らく学校図書館の共有PCかネットカフェかで書いているのでしょう。当分モグラ叩き、イタチごっこも仕方がありません。当然この者のカキコミは来次第即削除します。興味がある方は前項をご覧ください。気持ち悪いです。
(単細胞なこいつは、たぶん他のサイトで勝利宣言でも書き込むのだろう。しかし、私にとってこの者に最後まで付き合うほど無価値で愚かな時間の弄し方はない。ブログの方針を変えざるを得ない。確かに「根」負けした)


ところで、この者及び、たびたび当ブログの訪問者が書いてくる内容に以下のようなものがあります。
曰く、『それだけ日本(人)を批判するのに、なんで韓国(人)や北朝鮮(人)の批判はしないのだ?』『在特会の犯罪行為を云々言うのであれば同列で在日朝鮮人の犯罪行為も批判なり反省なりしなければおかしい』と。その後に続くのは、『日本は韓国や北朝鮮に比べれば素晴らしい国なのに、ありがたく思わないのか?』『そんなに日本を気に入らないのならとっとと帰ればいいではないか?』というお決まりのパターンです。


我々在日朝鮮人が、日本に暮らすなかで、日本政府の差別的な政策や運用に異を唱える、あるいは在特会などのレイシズム勢力に抗い声をあげる、このように自己の意見を表明するのは一向に自由なはずなのですが、『北朝鮮は日本人を拉致するというもっと重大な人権侵害をしているではないか』『韓国や北朝鮮というより巨大な悪があるのに、なぜ日本ばかり叩くのだ、フェアじゃない』というのです。
これらについて、思うところを整理しておきます。


第一に、ブログに限らず、新聞、雑誌も含めて、書き物、書き手にはそれぞれ立ち位置、視点があり、それぞれが各々の問題意識で書いています。当ブログは、日本社会の内部問題たる在日朝鮮人にまつわる諸問題を、在日朝鮮人当事者である私が言いたいことを言う、という趣旨のものです。当該問題にまつわる、日本社会の誤解、無理解、偏見を解き、在日朝鮮人との無接触から来る心情的な障壁を氷解させる役割を果たせられればと思っています。私がこれまで勉強してきた、人権を慮り、民主主義、多文化共生を重んじる立ち位置から、私の良心に基づき書いていますが、いち在日朝鮮人としての立場で書いています(代表する気はない、その資格もない)。それ以外のことは書く気がありません。世間一般の誤解や無知を説く気はあるが、反対側から書く気は全然ありません。迎合する気もない。個人の立場を伝える媒体なのですからそれで当たり前です(これが全国紙ならそうはいかず、なるべく両論を併記したうえで、主張があるなら根拠と共に主張すべきなのだが、産経は相変わらずのクオリティである)。


ですから、私に『その辺』の言及を期待しても出てくるはずはないし、反対側の立ち位置からは、大手のマスコミとか週刊紙とかがいくらでも書いているのですから、見たければそちらを見ていただければいいと思います。反在日の立場から書いているブログや動画サイトへの投稿などは、在日のブログの数十倍数百倍あり、探さなくてもいくらでも溢れてますので、こちらが気に入らなければそちらへどうぞ(できれば、基礎的な知識や書籍等の学習を踏まえてから、両方の論に触れ、どちらに理があるのかを考えながら当該問題の理解を深めてもらえれば、それでいいわけです)。


第二に、在日朝鮮人は60万人と言われていますが、その中から一定数の犯罪者が表れます。そこから『お前は在特会ら日本人の犯罪行為を言うのに、在日の犯罪は何故言わないのか、結局お前の話はご都合主義だ』『在日朝鮮人の自浄作用は無いのか、恥を知り、懺悔し、日本国民に詫びるべきだ』という批判が出てきます。一見もっともらしい言い様ですが、まったくの見当違いだと言わざるを得ません。


産経は強硬な右傾メディアとして、なにかにつけて外国人の犯罪をクローズアップしては、誇張し、妄想し、「ガイジン=害」という編集方針で一貫しています。在特会は我々在日朝鮮人の血を蔑み、デマと排外主義を撒き散らし、在日朝鮮人は言うに及ばず日本社会に実害を積み重ねています。
私は彼ら及び彼らの主義主張の攻撃対象であり、扇動によって真っ先に火の粉を浴びる当事者です。彼らが私に流れている、在日朝鮮人という「血」に憎悪を燃やしている限り、私はそれを晒して書き続けなければなりません。扇動に乗り、靡き、行動する人間に警鐘を鳴らすことは、どこまでも私の自尊心、人格の維持に関わることです。私は攻撃を受ける当事者として彼らに批判を向ける理由があり、そうすることで私の周囲の朝鮮人、特に子供たちに顔向けができよう、というものです。


いっぽう、巷で起きた刑事事件の被疑者がたまたま在日朝鮮人だったことに対する、同じ在日朝鮮人としての当事者意識は、はっきり言ってありません。知ったこっちゃありません。当然に、犯罪行為に対する一般的な憎しみは一般人同様当然に持ちます。「バカをする奴もいるもんだ」と。しかし、日本人の犯罪はOKだけど、在日朝鮮人の犯罪は絶対ダメ的な論調に与するはずもなく、私にはそれのみを取り出し論じる理由が無い。排除すべきは犯罪行為であり、一部の社会属性の駆逐ではないはずです。


「警察官の盗撮」「小学校教師のワイセツ事件」「国会議員の不倫」等、世の中の特殊属性の人間の犯罪行為等に、世間の好奇、やっかみが通常より遥かに大きく作用し、マスコミ(特に週刊誌)もそれを格好のネタにし、ネットニュースのヒット数に影響をしているのは周知の事実です(ごく一般の日本人のどこにでもある微罪行為ならそもそも記事にすらならない)。朝鮮および朝鮮人もそれら特殊属性に含まれ、我々の行動は負の部分が殊更に強調されています。今も昔も「チョーセン」は、あること無いこと面白おかしく書いても思考停止した市民によって全てが免罪される、視聴率や購読率に貢献する優良コンテンツなのですが、それに対する感想を問われても、溜息以外は出ません。
このような問題に、私に当事者としての関わりがあるとすれば、「あぁ、また朝鮮嫌いのバカな勘違いオッサンに朝鮮学校の生徒がやられる」という現実的な危機意識です。私にも息子がいますので、他人事ではありません。


もっとも、私が連中の言われるまま「知らない奴だけど、またなんか在日が迷惑かけたみたいね、どうもすいません」といちいち取り上げ、よくわからないまま謝ったところで、日夜朝鮮人の犯罪行為をネットで探しまわって、朝鮮人に対する妄想を研ぎ澄ましている悪趣味かつヒマな人間に塩を送る以外の効果は無いわけで、無駄なことでしかありません。
それに「在日朝鮮人の自浄能力」と言われても、全ての在日コリアンが韓国民団なり朝鮮総連なりに網羅され、在日の犯罪は全てこれら組織の指図を得ている、という都市伝説的な実態でもない限り、こんな話は成立しません。
結局、私に何を期待しているのでしょうか?全く理解に苦しみます。(※)


第三に、『お前らへの差別なんぞ、韓国や北朝鮮の境遇に比べたらマシだ、住まわせてやってるんだから有り難く思え』『日本に文句があるなら北朝鮮に帰ればいい、楽園らしいぞ』という、ガイジンがツベコベ言うな的発想が根強くあります。自分が日本国の王様にでもなったような勘違いも甚だしい物言いに目眩がします。
私は自分が住む日本社会が今よりももっと成熟した社会になってほしいと願い、日本社会の一部である在日の諸問題を書いています。在日を取り巻く諸問題の解消は、日本社会の成熟を意味します。少なくとも、日本に企業に勤め、日本の市民として暮らし、ご近所づきあいもしながら、腹立つほど税金も納めている私が、自らが属する社会に思うことを述べる、その資格がないはずがありません(なお私の過去記事を見れば、我が祖国にも度々批判を向けていることも分かるとは思いますが、主戦場は日本社会であることに違いはありません)。
彼らは、余程日本が、下淺で、浅ましく、他者から尊敬されない、穴だらけの社会にしたいようです(当然その穴にはまって真っ先に文句を言うのも彼らのような者なのだが)。


もっとも、私が現在日本に平穏に『住まわせてもらえている』のは、私の両親が生活の基盤を築き飢えることなく育ててくれ、周囲の日本人朝鮮人含め多くの方々の協力があるからであり、私が社会の構成員として順応し、相応の貢献をしているからです。少なくとも、朝鮮人が湧いたことを嗅ぎつけ、嬉々として寄ってきては「気に入らないなら帰れ」と吐き捨てて逃げていく、愚か者どものお陰であるパーセンテージなどはチリほどもないわけです(その愚か者が「俺の税金も使われている」などとほざいた場合は、「俺も納税してるけど何か?」と返すのみだが)。
確かに、このような物言いをいちいち真に受けるほうがどうにかしているのですが、実際にこのようなクズの物言いによって、日本の地で朝鮮人として生まれてきた(自分に責めがあるはずもない)運命を呪い、将来を悲観する若者がいるのも事実なので、免疫の付いている私のような者が、その矢面に立つのも必要なのだろうと思っています。


もっとも、このようなイチャモン・ゴロツキの類をよこす者の多くは、
・日本社会で、社会生活に順応する努力やおのれを鍛錬する意欲を放棄しておきながら、おのれが浮かばれない理由を全然関係の無い(想像上の)在日朝鮮人の存在に求め、「お前らがいなけりゃもっといい社会なのに」と被害妄想に取りつかれたり、
・同様におのれの不遇を、在日朝鮮人の陰謀だと決めつけてみたり、
・おのれの生活の不安、焦燥感を、在日朝鮮人に責任転嫁してみたり、
・社会との接触経験の無さから、実社会とはかけ離れた潔癖を持ち、在日朝鮮人が少しでも道徳や規範意識に触れると、(自分を差し置いて)義務もないタテマエ論を強いたり、
・日本という国家にアイデンティファイするしか自分の自尊心を保つ場所が無く、自分が日本人であること以外の誇りが見つからず、実体の地理歴史上の条件とはかけ離れたフィクションの日本国を崇拝し、少しでも日本国を悪く言うのは許さないといったエセ愛国心に浸ったり、
といった、残念か極端な思考回路の持ち主であると個人的には推察しています。
結局この問題の解決のカギは、彼らの気分障害の面倒を見てやることであり、在日問題ではなく、医療問題なのだと最近は思っています。この方向からのアプローチは私の手には全く負えませんが、どなたかの論考を待ちたいと思います。


なんだか最近、同じことを何度も書いている気がします。書いても書いても同じように湧いてきます。何の生産性も建設性も無いのが、本当に次々と。何が楽しいのか知りませんが。彼らこそ、自らの問題を他者に転嫁し、歪んだカタチででも他者に構ってもらわなければ生きていけない、日本社会の寄生虫なのだと思います。


(※)在日の犯罪を収集し、よく分からない責任追及をしてくる彼らの行動に目を転じれば、『在日朝鮮人の犯罪』をネット検索し、胡散臭い話を日夜収集しているわけで、たくさん吊れるのはそれのみを探しているのだから、至極当たり前の話だ。
それを積み重ね、「朝鮮人は悪い奴だ」と自己洗脳にかけるヒマがあるなら、まともな仕事でも探しに行くか、彼女でも見つけたほうが、自身にとって幸せなわけだし、果ては社会にとって遥かに有益なわけだが、当然そこには考えが及ばないだろう。哀れでしかない。