ネットイナゴ、大量襲来す。

前稿、「朝鮮女子卓球代表選手の土産を奪う日本政府の対応に呆れるhttp://d.hatena.ne.jp/dattarakinchan/20140506/1399386408」については、タイムリーに稿を起こしたことと、『キタチョーセンネタ』であったことを手伝って、拙ブログでの来訪者が瞬発的に上昇した。普段は毎日300〜500アクセス程度の「零細ブログ」なのだが、５月６日深夜にアゲた記事が翌日に14000アクセスを記録した。ブックマークもコメントも1日で100を超えた。アクセス数を気にしないし競うこともしない拙ブログは、唐突なネットイナゴの襲来に見舞われた。この嗅覚は、ある意味敬服に値すると賛辞を送っておく。

これには、Yahooニュースの中国韓国北朝鮮記事に群がりクズのようなコメントを記事掲載１分後に投稿するような暇な輩や、そのクズコメントに賛成票を乱打するような輩、つまり『特アの排斥』を人生の拠り処にしている、もうちょっとマシな人生があるやろう？と心配になるような「朝鮮依存症」の重症患者が多く含まれ、軽い炎上状態になった。

それにしても、皆が皆、『チョーセン』相手であれば、小学生程度の想像力や普段なら遺憾無く能力が発揮されるネット検索能力が見事に奪われた「思考停止の塊」の人間ばかりなのには辟易した。朝鮮人のブログを見つけた「朝鮮依存症」の輩は、コメント欄やブックマークは投稿がフリーなのをいいことに、余りにもレベルの低い書き殴りばかりを続けた。コメントを眺める徒労感は半端なものではなかった。

個別にコメントを返す意義が全く見いだせないので、コメント返しの代わりとして、以下にまとめる（気が向いたものだけ後にでも個別に返します）。

○「国連制裁決議による当然の措置」という批判は、前稿追記参照。これはあくまで日本国固有の措置である。こんなものは少し調べれば分かるし、調べなくても常識的に分かるのだが、異口同音に「そーだそーだ」しているのには、正直参った。思考停止の典型。

○私は以前にも、このような禁輸措置等や事実上の渡航制限措置によって、朝鮮と日本との民間交流の芽を徹底的に摘むという措置自体を批判している。facebookで拾った情報では、在日関係者は些細な交流もままならず、選手は試合以外ではホテルにカンヅメだったという話まである。スポーツ発進の人々の交流可能性を摘むような日本政府の施策は、来るオリンピックのホスト国としてどうなんだ、という話である。実際に土産が没収されたかどうかに関係なく、ビザを発行して迎え入れた選手らを敵対的に扱ったというホスト国として儀礼を欠いた対応だったことに変わりは無い。土産を没収しなかったなら最悪の一歩手前だった、ということに過ぎない。何しにスポーツ興行を招致するのか？世界中からあらゆる国や民族のスポーツ選手や観客を招くことで、都市と市民に潤いをもたらすことではないのか？箱モノ建築ラッシュと放映権料が手に入ればそれでいいのか？何とも貧しい発想とは思わないのか？

○件の産経の記事は、どうやら共同の配信記事だったようだ。それに対し在日関係者のブログでは「これは誤報だ」と指摘されている(http://ameblo.jp/sanpurena/entry-11844182523.html)。産経は件の記事の後、独自取材記事を掲載しているのだが（http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140508/oth14050819040009-n1.htm）、そこでも、
＞在日関係者は空港で「日本で買った卓球用品や土産などが没収された」と話していた。
と記事を掲載し、誤報ではない、という姿勢のようだ。私には実際のところどちらが真実なのかは分からない。これに対し、コメンターから「産経の誤報記事を掲載したことを日本国民に詫びなさい」的な発言が複数寄せられたが、何故に私が、引用した件の記事が誤報だったことを、共同通信や産経に成り代わって、日本国民一般に向かって謝罪しなければならないのか、全然理解ができない。結局、こんなものは「在日朝鮮人が気に入らない」「朝鮮人は朝鮮に帰れ」の変奏曲でしかない。

○「北朝鮮は危険な国だ」「北朝鮮は犯罪国家だ」「北朝鮮はミサイルを云々」「北朝鮮は独裁者が」と朝鮮への見解を示し、私の記述はそのような「キタチョーセン」の卓球選手を擁護するものだとして攻撃する者が頻出した。私は朝鮮政府に対する評価をこの稿では論じていない（他の稿では論じているので適当にご覧ください）が、仮に一方の見解で「危険な国」「犯罪国家」だとして、その国に住まう者、その国と属性を共にする者が全て「危険人物」「犯罪者」というのは、偏見の塊であり差別主義そのものである。例えば、首相の安倍ちゃんが全世界に歴史修正主義をバラまき世界的な評価が「Right Wing」に定着しつつあるが、日本人全てがそれに収斂されるわけではないし、世界の市民もそうとは思っていない。日本の市民の圧倒的大多数は、今般襲来したイナゴらのような、国粋主義やエスノセントリズムの扇動に心を丸ごと絡め取られるような自主心の無い人間ではない。

○このほか、以下のようなコメントが多く寄せられたが、これまで散々聞いてきた内容で最早化石化している。返答する価値を全く見出すことができない。日本に住む日本人なのに、日本社会の成り立ちや人々の価値観を、諸国民から尊敬されず、独善的で卑屈で偏狭なものにしたいようだ。哀れさや痛々しさという感情を抱かずにはおれない。私の周りの日本人の友人に、この種の者が居ないことの幸せを実感している。
＊朝鮮人が偉そうなことを言うな、文句があるなら朝鮮に帰れ。あるいは日本に帰化しろ。
＊朝鮮の側に立っているから危険人物だ。もし戦争になったら云々。
＊反日なのは朝鮮学校の教育が原因だ、朝鮮学校の教育が問題だ、朝鮮学校を解体しなければならない。
＊韓国や朝鮮よりマシ。あるいは韓国の大統領が云々。韓国はベトナムで云々。韓国は慰安婦が云々。
＊朝鮮人の犯罪被害を受けた、いやな思いをしたから、朝鮮人を差別し、偏見を持つ理由がある。
まぁ、朝鮮人のブログにおのれの醜悪な差別心や嫌悪感を吐露することができ、少なくともＷｅｂ上に残すことができたのでさぞ満足だろう。私は普段このようなコメントを駄犬のマーキングと呼んでいる。