いち在日朝鮮人kinchanのかなり不定期更新日記

はてなダイアリーから移行しました。古い記事ばかりになりましたが、ボチボチ更新していこうと思います。

在日芸能人の犯罪…なんでいちいち関連付けられなあかんのや?

日芸能人、と在日から見たらすぐに分かるが世間的にはそうだと認知されていなかった者が、破廉恥罪を犯して逮捕状が請求された、という報が駆け巡った。瞬間、嫌な予感しかしなかったが、やはり的中した。

翌日のヤフーニュースには、逮捕後にきっちり本名を晒された当該芸能人の記事が踊り、コメントは嫌韓厨のヘイトコメントで溢れた。

この者の芸名がいわゆる通名なのかどうかがは知らないが、犯罪の中身に言及することなく、わざわざ「本名を晒せ」「通名廃止だ」「在日の犯罪率がこれで分かる」と、嫌韓厨が異口同音に書き殴っている。

https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20190201-00000248-sph-ent

 

 芸名を使うことも一般的であろう芸能人の本名が朝鮮名だったからと言って、それを在日朝鮮人通名使用の問題に収斂させてしまう。まさに「待ってました!」とばかりの盛り上がりと、脊髄反射的な短絡な反応である。在日という好物が投下されたら最後、個別の犯罪事実はそっちのけで、在日の通名使用だの犯罪率だので盛り上がる。私が命名したところの『パブロフのウヨ』である。

https://dattarakinchan.hatenablog.com/entry/20170522/1495423154

 

そもそも、在日である個人の犯罪を取り出して、在日という社会属性そのものを貶め、「在日=犯罪者予備軍」のようにこき下ろす。そのことを嬉々として行う、ということがレイシズム・ヘイトそのものである。既に批判され尽くしている。私も批判資料を提出しておく。既出のものだが紹介する。

 

言うまでもないことだが、我々在日朝鮮人は単一の企業や秘密結社に全員が属しているわけではない。生計も個々のものである。別々の人生なのに在日の犯罪は、まるで連帯責任のように在日が一緒くたに論じられる。「またザイニチ」「ここにもザイニチ」「こいつもザイニチ」と。

在日は常にザイニチを晒して生きろ、という連中の主張も、ナチ下の六芒星そのものであり、連中の自意識を満たす以外の目的のない、何とも馬鹿馬鹿しい主張である。

このような唾棄すべき行為が、なんの社会的批判もなく、在日の犯罪が報じられるたびに繰り返され、そのたびにザイニチを運命として生きる我々の疲弊は蓄積していく。

 

「良いことをするのは日本人/悪いことをするのは在日」「在日の犯罪率は云々」「在日が日本の社会保障にタダ乗りしている」「在日が通名を使うのは在日特権のため」「在日は不法入国者で云々」「在日のDNAが云々」…

在日がザイニチという記号を抱えて生きることを強制している日本社会が、今日もザイニチに『負』を押し付けて、『日本』を保全している。

 

理不尽だ。

一部のやくざ者にいちいち関連付けられる身にもなってみろ。

放っておけばいい、言わせておけばいいことだが。



(20190205追記)