いち在日朝鮮人kinchanのかなり不定期更新日記

はてなダイアリーから移行しました。古い記事ばかりになりましたが、ボチボチ更新していこうと思います。

朝鮮高校無償化問題について、はてと考えた。<追記あり>

「教育と政治は別にして考える」と言いながら、北朝鮮が韓国にミサイル撃ち込んだらここぞとばかりに無償化手続きが停止されたまま思考停止に陥ってしまっている、朝鮮高校の無償化問題です。
私も朝鮮学校の出身ですし、かわいい後輩たちが、
・自分たち「だけ」教育内容の審査がどうのとか、
・自分たち「だけ」情報公開が必要とか、
・自分たち「だけ」公金投入は不当だとか、
とにかく自分たち「だけ」特別に扱われていることをどのような気持ちで捉えているか、本当に苦々しい気持ちで見ています。

いろいろと問題点を抜き出して行こうと思ったら、私が言いたいことほとんどすべてを網羅したまとめページを見つけましたので、これをご覧いただきたいと思います。

http://w.livedoor.jp/mushokamondai/

このページでほとんど言い尽されてますので、私がとやかく言うことはなくなってしまったのですが、一点だけ。
北朝鮮に対して対話なり貿易なりのあらゆる門戸を完全に閉ざしてしまって打つ駒のなくなった現在の日本政府にとって、その駒を在日コリアンに対する敵視政策で打ったような気になっているようですが、それで北朝鮮との関係改善なり拉致問題の解決なりが1mmでも進展したのでしょうか?
拉致家族会のみなさんが、たびたび無償化反対を口にしておられます。そりゃ拉致は許される話ではないですし、お気の毒ですし、この点について北朝鮮現政権に批判を展開するのは分かります。分かりますが、朝鮮高校を無償化しないことと、拉致された家族が帰ってくることと、どうつながるのか、全然理解ができない。家族を取り返したいのなら、日本政府なり北朝鮮政府なり、言いに行く先があるでしょう。家族会の周辺に集まる、えらくキャラの濃い人々にほだされたのか、朝鮮学校に通う子弟に対してお門違いのことを言って、ただの文句言いの難癖圧力団体に成り下がるのではどうしょうもないなぁ、と考えるところです。

ここで我々市民も一緒に思考停止に陥ることなく、その政策の是非について考えていこうではありませんか。
新しい動きが生まれたら、またアップすることとします。



<追記>

朝鮮学校無償化除外を考える上でいい素材になるのではないかと思う映像を見つけましたので転載します。
「市民がつくるTVF2011」の大賞を受賞された、るんみさんの作品、「近くて遠い学校」です。
私が御託を並べるより見ていただくほうが早いです。

http://tvf2010.org/nominate/s16.html