いち在日朝鮮人kinchanのかなり不定期更新日記

はてなダイアリーから移行しました。古い記事ばかりになりましたが、ボチボチ更新していこうと思います。

熊本の地震直後からtwitterを埋め尽くした「朝鮮人に気をつけろ」への吐き気(20160415追記)

熊本を中心とした震度7地震が起こった直後から、twitterを埋め尽くしたのは、「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」「九州は朝鮮人が多いから気をつけろ」等の、まさにクソよりも汚い罵詈雑言ツイートの数々だった。

実際に被害に遭われた方々に想いを寄せることも無く、ここぞとばかりに、湧き・喚き・差別に勤しみ・煽り・嘲り・楽しむ様は、吐き気無しには見ることができない。

とりあえず、約10分で収集できたクソツイートを並べておく。
(この記事の公開後に消す輩も出てくるだろうが)





まさに、混乱に乗じて、ここぞとばかりにヘイトの吐露に興じているわけだ。
この時代に井戸を使っている世帯がそう多くはないことは明らかなわけで、このようなツイートは関東大震災のときの代表的なデマに倣っていることは言うまでもない。その場でその再生産を行いたいという『欲望』が透けて見える。



関東大震災の時に、まさに上記のようなデマが飛び交い、それを元に自警団が結成され、官憲と共に、数千人の朝鮮人が虐殺された。

九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響

九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響

この時代にそれが起こらない保証はない。
情報のライフラインが寸断されたあとで、このような流言飛語が飛び交ったら、鬱憤や不安の裏返しから、朝鮮人が排撃に遭う可能性は十分ある。
ただでさえ、朝鮮人が日本における『賤民』の代表格に成り下がって久しい。社会不安の中に朝鮮人に対するデマが広がったら、それを引き金に朝鮮人が有形無形の攻撃に晒される危険は、現実問題としてある。
本人らは「悪ふざけ」「冗談」のつもりだろうが、100年弱の近い過去に、朝鮮人であることだけを理由に殺された歴史を持つ、在日朝鮮人コミュニティの子孫たる私や同じコミュニティに属する者にとっては、単なる冗談ではない。まさに、混乱に乗じてジェノサイドの欲望がこのように噴出する、ということを、現実的な恐怖と共に見るのである。

どこまで堕ちれば気が済むのだろうか?



(20160415追記)